2017年11月4日土曜日

学習環境

解析入門〈3〉(松坂 和夫(著)、岩波書店)の第12章(距離空間の位相)、12.1(位相の基礎的諸概念)、問題8.を取り組んでみる。

    • xをAとBの共通部分の内点とする。

      x ( AB ) i

      ある正の数δが存在して、B(x;δ)はAとBの共通部分の部分集合である。

      B( x;δ )AB

      よって、B(x;δ)はAもBにも含まれるので、xはAの内点かつBの内点である。

      B( x;δ )AB( x;δ )B x A i x B i x A i B i

      ゆえに、AとBの共通部分の内部はAの内部とBの内部の共通部分の部分集合である。

      ( AB ) i A i B i

      Aの内部とBの内部の共通部分はAとBの共通部分の部分集合である。

      A i B i AB

      Aの内部とBの内部の共通部分は開集合であるから、Aの内部とBの内部の共通部分はAとBの共通部分の内部の部分集合である。

      A i B i ( AB ) i

      よって、問題の等式が成り立つ。

      A i B i = ( AB ) i
    • xをAとBの和集合の任意の触点とする。

      ( AB )B( x;ε )ϕ ( AB )B( x;ε ) =( AB( x;ε ) )( BB( x;ε ) ) ( AB( x;ε ) )( BB( x;ε ) )ϕ

      よって、xはAの触点またはBの触点である。

      x A ¯ x B ¯

      ゆえに、AとBの和集合はAの閉包とBの閉包の和集合の部分集合である。

      AB ¯ A ¯ B ¯

      AとBの和集合はAの閉包とBの閉包の和集合の部分集合である。

      AB A ¯ B ¯

      Aの閉包とBの閉包の和集合は閉集合なので、AとBの和集合の閉包はAの閉包とBの閉包の和集合の部分集合である。

      AB ¯ A ¯ B ¯

      xをAの閉包とBの閉包の和集合の任意の元とする。

      x A ¯ B ¯ x A ¯ x B ¯

      任意の正の数εに対して、次のことが成り立つ。

      B( x;ϵ )AϕB( x;ϵ )Bϕ

      よって、B(x;ε)とAとBの和集合の共通部分は空集合ではない。

      B( x;ϵ )( AB )ϕ

      ゆえに、xはAとBの和集合の触点である。

      x AB ¯

      よって、Aの閉包とBの閉包の和集合は、AとBの和集合の閉包の部分集合である。

      A ¯ B ¯ AB ¯

      以上より、等号が成り立つ。

      A ¯ B ¯ = AB ¯

    (証明終)

コード(Emacs)

Python 3

#!/usr/bin/env python3
# -*- coding: utf-8 -*-

from sympy import pprint, Interval

print('8.')
A = Interval(0, 0) | Interval.Lopen(1, 2) | Interval.Ropen(2, 3)
B = Interval(0, 0) | Interval.Ropen(1, 2) | Interval.Lopen(2, 3)

l1 = A.interior & B.interior
r1 = (A & B).interior

l2 = A.closure | B.closure
r2 = (A | B).closure

for t in [A, B, l1, r1, l1 == r1, l2, r2, l2 == r2]:
    pprint(t)
    print()

入出力結果(Terminal, Jupyter(IPython))

$ ./sample8.py
8.
{0} ∪ (1, 3)

{0} ∪ [1, 2) ∪ (2, 3]

(1, 2) ∪ (2, 3)

(1, 2) ∪ (2, 3)

True

{0} ∪ [1, 3]

{0} ∪ [1, 3]

True

$

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